今回は、誰もが経験する「深夜のセンチメンタル」をテーマにした徒然草第二十九段を紹介するね。
突然だけど、夜中に部屋の片付けをしていて、昔のアルバムや元カレの手紙を見つけて手が止まったことない?
実は兼好さんも、「過ぎ去った日々を恋しく思う気持ち」こそが、どうしようもなく切ないって語っているんだ。
いわば、デジタルな今の時代でも、「消せないデータ」や「捨てられないモノ」に宿る記憶についてのお話。
それでは、夜の静寂の中でふと蘇るあの頃の記憶を、一緒にエモ訳していこう!
徒然草第二十九段の原文

この段の原文は以下の通りです。 一緒に読んでみましょう。
静かに思へば、よろづ過ぎにしかたの恋しさのみぞ、せむかたなき。人静まりて後、永き夜のすさびに、何となき具足とりしたため、殘し置かじと思ふ反古など破りすつる中に、亡き人の手習ひ、絵かきすさびたる見出でたるこそ、ただその折の心地すれ。
このごろある人の文だに、久しくなりて、いかなる折り、いつの年なりけむと思ふは、あはれなるぞかし。手なれし具足なども、心もなくてかはらず久しき、いと悲し。
徒然草第二十九段のポイント解説

この段では、「過去への抗えない恋しさ」について深く掘り下げています。
夜中に一人で遺品整理をしている時に、亡くなった人が書いた落書きなどを見つけて、当時の記憶が鮮明に蘇る瞬間。
そんなモノを通じて過去と繋がってしまう切なさを、兼好法師は「どうしようもないこと」として受け入れているんです。
徒然草第二十九段の📘キーワード解説
- せむかたなき:どうしようもない。つまり自分の意志ではコントロールできない感情のこと。
- 反古(ほご):書き損じた紙や、いらなくなった書類。いわばシュレッダーにかける前のゴミ。
- 具足(ぐそく):身の回りの道具や生活雑貨。したがってスマホやPCなどのガジェットもこれに含まれるかも。
徒然草第二十九段のエモ語訳
この段をエモ訳してみました。 一緒に読んでみましょう。
深夜のデトックス作戦
みんなが寝静まった静かな夜、ふと昔のことを思い出すと、胸が締め付けられるような恋しさでいっぱいになる。」
やることもないから、「よし、断捨離しよう」って決めて、身の回りのガラクタを整理し始めるんだ。
「これはもう取っておかない」って決めた古いプリントを破り捨てている時、不意に亡くなった人が書いた文字やイラストを見つけてしまう。
その瞬間、まるで時が止まったみたいに、当時の空気感が一気にフラッシュバックするんだよね。
タイムスタンプのついた記憶
たとえ今も生きてる友達からのLINEでも、数年前の履歴を遡ると、「これ、いつの時のだっけ?」って不思議な気持ちになる。
ゆえに時間の流れって本当に残酷。
それなのに当時使ってた文房具やガジェットだけは、何もなかったかのように昔の姿のまま。
モノは何も感じないからこそ、ずっと変わらずにそこにある。
それが、持ち主がいなくなった現実を突きつけてくるから、本当に悲しくなっちゃうんだ。
徒然草第二十九段の言いたかったこと
兼好法師がこの段で言いたかった結論は、
過去を懐かしむのは、人間として避けられない一番ピュアな感情である。したがって無理に忘れようとして、思い出の品を全部捨てる必要はない。むしろ、モノが語りかけてくるメッセージに耳を傾け、当時の自分を抱きしめてあげよう。たとえ今はもう会えない人だとしても、その人が残した欠片(かけら)の中に、今もその人は生きている。いわば「思い出」は、私たちが前を向くための静かなエネルギーになるんだ。
ということです。
徒然草第二十九段のキーワードは、「手なれし具足なども、心もなくてかはらず久しき、いと悲し」。
さらに机の引き出しの奥にある、「捨てられなかったあのアイテム」をそっと取り出してみよう。
そうして過去の自分と対話することで、今の自分がどれだけ歩いてきたかを確認できるはずだよ。
失恋の本を読んだ後の感想を「ブクスタ」で書くと、誰かのためになるかも。


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